ホワイト保育園とブラック保育園の見分け方|求人票・園見学・面接で見抜くコツとは?【保育士転職必見】

どんなに待遇や立地が良くても、入ってみたら「ブラック保育園だった…」という声は後を絶ちません。逆に、ホワイト保育園に出会えれば、心身の余裕を持って子どもと向き合い、長く安心して働き続けることができます。
この記事では、求人票・園見学・面接の3つの観点から“見抜くコツ”を詳しく解説します。

ブラック保育園とホワイト保育園の違いとは?
ブラック保育園とホワイト保育園の違いは、単に「忙しい」「楽」ではなく、労働環境の適正さ・人間関係・園の価値観など複数の要素が重なっています。
ブラック保育園の典型的な特徴
- 長時間のサービス残業が常態化している(残業代が出ない)
- 曖昧な業務分担で責任の押し付け合い
- 園長や主任によるパワハラ・ワンマン経営
- 新人や中途への教育体制がない
- 人間関係がギスギス、陰口・無視が横行
- 園児数や経営重視で、保育の質より効率優先
ホワイト保育園の典型的な特徴
- 業務時間・残業が適正、時間外手当が支給される
- 職員同士のサポート体制がある(チームで動く)
- 園長やリーダーが傾聴型・対話型のマネジメント
- 研修・育成制度が整っている
- 人間関係が穏やかで相談しやすい雰囲気
- 子どもの個性を大切にする保育理念が浸透している
求人票でブラック園を見抜くポイント

求人票は園の第一印象。よく見ると“危険信号”が隠れていることがあります。
労働条件の表記に不透明さがないか
▶️ 以下の項目は特に注意して確認
- 勤務時間に「~応相談」「残業あり(詳細不明)」などが多用されていないか
→ 実態として残業時間が読めない園は危険 - 給与に幅がありすぎる(例:月給18万円~30万円)
→ 実際の提示額は低め。年収例も参考に - 賞与・手当の条件が明示されていない
→ 「業績による」だけでは判断しにくく、実質ほぼゼロのことも - 休日や有休取得について記載がない or あいまい
→ 「日祝休み(ただし行事で土日出勤あり)」は注意が必要。代休取得の有無も重要。
残業時間・休日の記載が曖昧
📌チェックポイント:「残業なし」「完全週休二日制」の言葉にも注意!
求人票には「残業なし」と書かれていても、実際には「持ち帰り仕事」があったり、「サービス残業」があることも…。
また、「完全週休二日制」と「週休二日制」は異なります!
用語 | 意味 |
---|---|
完全週休2日制 | 毎週2日休みがある(例:土日休み) |
週休2日制 | 週に2日休めるが、毎週とは限らない(例:隔週土曜出勤) |
求人内容がやたら幅広い・抽象的
- 「事務作業・行事企画・掃除・送迎なども含む」
- 「雑務や園内清掃も積極的に行ってくれる方」
といった記述は、業務過多・雑務の押し付けがあるかもしれません。
求人が頻繁に出ている(離職率が高い)
📌チェックポイント:同じ園の求人が何度も掲載されていないか?
頻繁に求人が出ている保育園は、人が定着しにくい(=離職率が高い)可能性があるので注意が必要です。
- 求人サイトに毎月掲載されている園は離職率が高い可能性があります。
- 「急募」や「大量募集」の表記が定常的にある場合も要注意です。
✅対策:口コミサイトやハローワークで確認する
➡ 「保育士サイト転職」や「口コミサイト」で評判をチェックし、離職率の高さを見極める!
園見学で注目すべきチェックポイント

園見学は、園の実態を最も肌で感じ取れる機会です。「子どもを見る」だけでなく「職員を見る」目を持つことが大切です。
【職員の表情・ふるまい】→ 人間関係・職場環境のバロメーター
良いサイン(ホワイト園) | 注意すべきサイン(ブラック園) |
---|---|
明るく自然な笑顔がある | 表情が硬く、疲れている or 無言 |
すれ違うとあいさつしてくれる | 無視される、目も合わせない |
職員同士が和やかに話している | 必要最低限しか会話がない |
【子どもへの接し方】→ 保育方針・職員の余裕度の判断材料
良いサイン(ホワイト園) | 注意すべきサイン(ブラック園) |
---|---|
子どもに寄り添う・目線を合わせて話す | 命令口調・怒鳴るような指導がある |
一人ひとりの対応に差が少ない | 特定の子にだけ注意が偏っている |
子どもが楽しそうに過ごしている | 子どもが緊張していたり不安げ |

指導が厳しい=悪ではありません。ただし「保育者側がイライラしている様子」「子どもの表情が硬い」といった場合は要注意です。
清掃・備品管理
- 建物や園庭の遊具、設備の状態(清掃、メンテナンス状況)
- 備品が整理され、必要な場所にきちんと配置されているか
- 掲示物が更新されているか(古い季節感の掲示が貼られたまま等は×)
- 保育室の環境設定 (危険なものは置いていないか、玩具や絵本が壊れていたり、破れていたりしないか)
園長・主任の雰囲気
- 話をきちんと聞き、応募者にも対等な言葉づかいか
- 園の理念や運営方針を明確に語れるか
- 現場の話が出てくるか(現場を知らない場合は要注意)
【見学対応の丁寧さ】→ 応募者へのリスペクトと運営体質の表れ
- 見学依頼への対応がスムーズだったか?
- 当日、案内役の保育士が付きっきりで説明してくれるか?
- 質問に対して、誠実に・明確に答えてくれるか?
質問例
- 「保育理念や教育方針について、実際の保育ではどのように取り入れていますか?」
- 「指導案や制作物の準備などはどのタイミングでおこなっていますか?」
- 「子どもの安全対策として、どのような取り組みをしていますか?」
- 「行事はどの程度の規模で行われていますか?」
- 「とても素敵な壁面装飾ですが、どのように作っていますか?」
パンフレットやホームページを見て分かる質問は避けましょう。
園見学については、こちらに詳しく記載しています↓


園見学は就活・転職において一番大切だと思っています。働きながら転職活動を行っている方にとっては大変かもしれませんが、良い職場を見極めるためにも、ぜひ一度園見学へ行ってみてください。
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面接でわかる職場の実態

面接は「あなたが選ばれる場」であると同時に、「あなたが園を選ぶ場」でもあります。
質問内容に偏りがある(長時間働けるか・根性があるか)
ホワイト園の質問傾向
- 「どんな保育がしたいですか?」
- 「これまでの経験で印象に残っているエピソードは?」
- 「保育観で大事にしていることはありますか?」
ブラック園の質問傾向
- 「何年働けますか?すぐ辞めませんよね?」
- 「残業が発生しても大丈夫ですか?」
- 「子どもが急病のとき、どう対応しますか?」
✅ 質問の質=保育観の質。人格や理念を見てくれる園は、職員を大切にしている証拠です。

今時圧迫面接も珍しいですが…。逆に面接官がフレンドリーすぎたり、面接の場で即採用というのも注意が必要です(人手不足のため、なんとしてでも採用したいという考え)。
労働条件をきちんと説明しない、または曖昧にする
チェックすべき点
- 勤務時間・残業時間の具体的説明があるか
- 有給の取得状況について明確な回答があるか
- 賃金や昇給制度の説明が不透明でないか
応募者への逆質問を受け付けない/誠実に答えない
ホワイト園の兆候
- 「何かご質問はありますか?」と時間を取ってくれる
- 質問に対して誠実かつ丁寧に答える
ブラック園の兆候
- 「質問はないですよね?」「それは後ほど…」と切り上げる
質問例
- 「貴園で活躍するために、今から準備しておくことはありますか?」
- 「新人のサポート体制はどのようにおこなっていますか?」
- 「前職ではサービス残業が当たり前だったのですが、貴園では、残業は月どのくらい発生していますか?」
- 「貴園で最も大切にしていることは何ですか?」
求人やWebサイトを見ればわかる質問は避けましょう。
まとめ|「違和感」は無視しないで

「なんとなく違和感がある」「答え方が曖昧」「職員の顔が疲れている」——そんな小さなサインを見逃さず、納得できる園を選んでください。
あなたが安心して保育に専念できる環境は、必ず存在します。この記事が、ブラック保育園を避けてホワイトな職場と出会う一助となれば幸いです。