2025.09.11 2025.09.11

もう限界…保育士のサービス残業で辞めたいと悩むあなたへ｜背景と改善方法まとめ

yura

記事内にプロモーションを含みます

「今日も持ち帰り仕事が終わらない」

「サービス残業が当たり前で心も体も限界」

そんな思いを抱えていませんか？同じように悩んでいる保育士は全国にたくさんいます。

「辞めたい」と思うのは決して甘えではなく、むしろ自然な感情。この記事では、なぜ保育士にサービス残業が多いのか、その背景と、改善のためにできる選択肢を整理して解説します。

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保育士とサービス残業の実態

行事や書類で膨らむ業務量

保育士の仕事は子どもと向き合う時間だけではありません。

行事準備(発表会、運動会、季節のイベント)
連絡帳、日誌、児童票、指導案、週案、月案などの書類業務
保護者対応、会議
日々の保育準備

など

日中は保育メインなのでこれらは勤務時間内に終わらないことが多く、結果的にサービス残業や持ち帰り仕事が常態化しています。

「やりがい搾取」の構造

「子どものためだから」「みんな頑張っているから」といった雰囲気が、無償労働を当たり前にしてしまう温床になっています。
実際には労働基準法に違反しているケースも少なくありませんが、声を上げにくいのが現状です。

また、求人票に「残業なし」、「残業少なめ」と書かれたとしても、この場合の「残業」とは、サービス残業や持ち帰り仕事のことは指していないので注意です。

サービス残業をすることで起こること

健康面や日々の保育への影響

保育士の仕事は子どもと過ごす時間だけでなく、行事の準備や書類の作成といった裏方業務も多いため、勤務時間が延びやすいのが現実です。帰宅後に持ち帰り仕事を続けるうちに、睡眠時間は削られ、翌日の勤務に差し支えるほどの慢性的な疲労を抱えることも少なくありません。
結果としてイライラしやすくなったり、子どもや同僚に優しくできなくなるなど、精神的な余裕を失ってしまうのです。

家庭や私生活への悪影響

保育士はシフトに合わせて早朝から勤務する一方、サービス残業をすると帰宅時間は遅くなりがちです。夜遅くに帰宅してから食事や家事をこなし、加えて持ち帰り仕事となれば、自分の時間はほとんどありません。
特に結婚や子育てをしている人にとっては、家族との時間を削られることもありますし、独身であってもプライベートで友人と会う時間や趣味にあてる余裕がなくなり、「仕事しかしていない人生」に不満を募らせることがあります。こうした私生活の圧迫が、辞めたいという気持ちを強く後押しします。

経済的な不満

保育士の給与水準は決して高いとは言えません。そこに加えて、毎日のように数時間のサービス残業をしても残業代が支払われないとなれば、働く意欲は大きく削がれてしまいます。
例えば、月に20時間以上のサービス残業をしているにもかかわらず給料は据え置き…という状況では、「時給換算するとコンビニのアルバイト以下」ということも。生活費や将来の貯金を考えると、このまま続けていけるのか不安になり、転職を意識するきっかけになるのです。

これらが積み重なることで、「もう辞めたい」という強い気持ちに繋がっていきます。

なぜサービス残業はなくならないのか

配置基準の厳しさ

国が定める保育士の配置基準は2024年度より見直されましたが、依然として現場では「ギリギリの人数」で回している園が多いのが現実です。例えば、0歳児は3人につき1人の保育士が必要とされていますが、実際には職員が休んだ場合にすぐに代替要員を確保しなければならないので、残った職員にしわ寄せがきます。
「人手が足りないから仕方ない」という状況が続き、勤務時間内に終わらない仕事を持ち帰る、あるいは残って片づけるしかない…これがサービス残業の温床になっています。

行事文化・書類文化

日本の保育園や幼稚園では、運動会・発表会・遠足・季節のイベントなど行事が多く、それぞれの準備に時間がかかります。衣装作りや飾り付け、プログラムの練習などは、通常業務の合間にできるものではなく、結果として時間外に回さざるを得ません。
また、連絡帳・日誌・週案・月案・児童票・クラスだよりなどといった書類の作成が細かく求められます。ICT化が進んでいない園では、すべて手書きで対応しているケースもあり、それがさらなるサービス残業につながっています。

yura(筆者)

園によっては定期的に「壁新聞」を作って掲示している園もありますね。あれも地味に時間を取られますからね…。

慣習的な雰囲気

「保育士は忙しいのが当たり前」「子どものためだから仕方ない」という意識が長年根付いており、もはや残業があるのが当たり前のようになっていることも。
園長や主任も若い頃に同じように働いてきたため、「自分たちもそうだったから」と考え、現場の改善に消極的になることもあります。結果として、声を上げにくい空気ができあがり、サービス残業が暗黙の了解になってしまっているのです。

yura(筆者)

ブラック園に務めている私の友人は、「子どもや保護者のことを考えると、すぐには辞められない…」と言って、持ち帰り仕事やサービス残業があることを諦めていましたね…。

辞めたいと思ったときに考えるべきこと

園内で改善できるかを確認

辞める前に、まずは今の職場で改善できる余地があるかを探ってみましょう。

園長や主任に相談する
「書類が勤務時間内に終わらず持ち帰りになっている」「行事準備の負担が大きい」など、具体的に困っていることを伝えることが大切です。
中には園長自身も現場の実態を把握していない場合もあり、話し合うことで残業削減に向けた取り組みが始まるケースもあります。
業務分担を見直す
保育士同士で仕事を抱え込みすぎている場合、チームで分担を工夫するだけでも負担が軽くなることがあります。例えば、「発表会衣装は過去の物を使用する」「書類はテンプレートを共有する」といった方法です。
ICT化を提案する
　連絡帳や計画書をすべて手書きで作っている園もありますが、アプリやタブレットを導入すれば業務時間を大幅に短縮できます。現場からの提案で導入が進むケースもあるため、「ICTを導入している園の事例」を調べて情報提供するのも効果的です。