「保育士なのに子どもが嫌いになった…」リアルな悩みと今後の選択肢【元保育士が解説】

「保育士として働いているけど、実は子どもが嫌いになった…」そんな気持ちを抱えながら働いている人は意外と多いものです。しかし、このような感情を誰にも打ち明けられず、一人で悩んでしまっている方も少なくありません。この記事では、実際に多くの保育士が感じているリアルな悩みを紹介し、その原因や今後の選択肢について詳しく解説します。
子どもが嫌いになってしまう理由

まずは「保育士なのに子どもが嫌い」と感じてしまう理由を明確にしましょう。
(1)理想と現実のギャップ
保育士になる前は「子どもが好きでこの仕事を選んだ」という方がほとんど。しかし、実際に働いてみると、「子どもが好き」だけでは乗り越えられない様々なストレスや負担が生じます。
- 思った以上に子どもの世話が大変
- 予測できない行動やトラブルが多く、ストレスを感じる
- 「子どもが好き」という気持ちだけで対応できない場面がある
これらの積み重ねにより、徐々に「子どもが苦手」という感情が芽生えることがあります。

私も大学で保育の勉強をしている時に想像していた保育と、実際の保育現場とのギャップに驚いた記憶があります。保育実習が無ければ、そのギャップに気づきもしなかったでしょう。
(2)保護者対応の難しさ
子どもだけでなく、保護者とのコミュニケーションに苦痛を感じる保育士も多くいます。
- クレームや無理難題を言う保護者への対応
- 保護者との価値観の違い
- 園と保護者の板挟みになるストレス
こうした経験が積み重なることで、「子どもと関わること自体が苦痛」と感じるようになるケースも珍しくありません。
保育士が「子ども嫌い」だと感じた時のリアルな悩み
保育士として「子どもが嫌い」と感じた時、多くの方が以下のような悩みを抱えています。
- 「子ども嫌いなのに保育士を続けていいのか?」という自己嫌悪
- 同僚や保護者、家族にも相談できない孤独感
- 他の仕事ができるかどうかという不安
このような悩みが深刻になると、精神的な負担が大きくなり、退職や転職を考えるきっかけになります。
保育士が子どもを嫌いになった時の対処法・考え方

保育士が「子どもが嫌い」と感じてしまった場合、以下の対処法や考え方を試してみてください。
(1) 一時的な感情だと理解する
仕事のストレスや疲労から一時的にそう感じている可能性があります。十分な休息を取ったり、自分の趣味やリフレッシュする時間を確保することで改善することもあります。
(2) あくまで仕事だと割り切る
「子ども好きだから良い保育士」というわけではありません。「子どもが好き」よりも「子どもを安全に保育するプロ」という視点で仕事に向き合いましょう。感情よりも専門的な役割や責任に意識を向けることで、客観的に業務をこなせるようになります。
(3) 職場環境を見直す
環境が原因の場合は、園内で相談したり、転職を検討することで改善できる可能性があります。
(4) カウンセリングを受ける
専門家に相談し、自分の気持ちを整理することで、冷静に対処できるようになります。
(5) 別の職場・働き方への転職を検討する
保育士以外の職業や保育業界内でも子どもとの距離が違う職場(保育関連企業など)に移ることで、感情的な負担を減らせる可能性があります。
保育士経験を活かせる他の職業
保育士を辞めたいけれど、今後のキャリアに不安を感じている方におすすめの職業をいくつか紹介します。
(1)一般事務職
保育士として培った書類作成能力やコミュニケーション力が活かせます。

私は結婚後は保育士を退職し、幼稚園事務員に転職しました。一般企業の事務員とは少し違いますが、保育士や幼稚園教諭の仕事に理解があったので働きやすかったです。
(2)販売・接客業
保護者対応で鍛えたコミュニケーション力や気遣いを活かせます。子ども用品や書店など、自身の経験を活かせる業界もあります。
(3)子ども関連企業(おもちゃメーカー・ベビー用品会社)
子どもの発達に関する知識や現場経験を商品開発や営業、マーケティングで活かせます。子どもとの直接的な接触は少なくなります。
(4)児童書籍・メディア企業
保育士経験を元に、子ども向けコンテンツの企画や編集などの仕事が可能です。間接的に子どもに関われるため、やりがいを感じやすいです。
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実際に転職をした保育士のリアルな声
実際に転職した元保育士の声としては、以下のようなものがあります。

転職後は心が軽くなり、仕事に対する意欲が回復した

保育士以外の仕事でも十分活躍でき、自信を取り戻せた

子どもとの距離感を変えたら、また子どもに好意的な感情が戻った
転職をしたことが良い方向に作用し、精神的に安定したという意見もあります。
まとめ

保育士でありながら「子どもが苦手」という感情は、決して珍しいことではありません。重要なのは、その気持ちを否定せず、自分自身と向き合い、冷静に今後の方向性を考えることです。
辞めることは決して逃げではなく、新しい可能性への前向きな一歩にもなります。この記事を参考に、自分らしい選択をしてください。
