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保育士の仕事は重すぎる?給料に見合わない理由とその背景

yura
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「保育士の仕事って大変なのに、なんで給料がこんなに低いの?」 そう感じたことがある方は多いのではないでしょうか。実際、保育士の現場では日々子どもたちの命を預かる責任を背負いながら、サービス残業や過重労働が常態化しているケースも少なくありません。

この記事では、保育士の仕事がなぜ「給料に見合わない」と言われるのか、その具体的な理由と背景について元保育士の視点から詳しく解説します。

yura(筆者)
yura(筆者)
Profile
大学で4年間保育・幼児教育について学んだ後、保育士資格、幼稚園教諭一種免許を取得。卒業後は保育士として保育園で4年間担任を勤める(1・2・3歳児クラス経験あり)。結婚後は引っ越しを機に、幼稚園事務に転職。現在は時間に融通の利く幼稚園パート(保育補助)として勤務している。

保育士の給料が見合わないと言われる理由

1. 業務量の多さと責任の重さ

保育士の仕事は「子どもと遊ぶだけ」と思われがちですが、実際は以下のように多岐にわたります.

  • 食事・排泄・着替えなどの生活援助
  • 安全管理・ケガや事故の予防
  • 保護者対応・連絡帳記入・面談対応
  • 書類作成(個別指導計画、月案、週案、日誌など)
  • 行事の企画・準備・リハーサル
  • 日々の保育活動・製作活動の準備
  • 園内外の掃除・備品管理・環境整備
    など

これらすべてを限られた時間内でこなす必要があり、精神的・肉体的な負担は非常に大きいのが現実です。

2. サービス残業・持ち帰り仕事の常態化

定時で退勤できる保育士は少数派で、多くの職員が日誌の記録や行事準備を勤務外に行っています。

  • 行事の準備に休日出勤
  • 書類作業を家で夜遅くまで
  • 保育活動製作活動の準備を家でやる

こうした労働はほとんど賃金に反映されず、「やりがい搾取」と感じる原因になります。

3. 国家資格でありながら低水準の給与

保育士は国家資格であり、責任の重い専門職であるにも関わらず、給与水準は他の国家資格(看護師や介護福祉士など)と比較してもかなり低い傾向があります。

厚生労働省の調査によると、常勤保育士の平均年収は約350万円前後。地方では300万円を切る場合もあります。これでは一人暮らしすら難しいという声もあります。

年齢層平均月給平均賞与平均年収
20~24歳約22.4万円43.8万円約313.7万円
25~29歳約25.3万円69.5万円約373.2万円
30~34歳約25.8万円68.4万円約379.2万円
35~39歳約27.2万円76.0万円約402.8万円
40~44歳約27.9万円81.5万円約416.4万円
45~49歳約27.6万円84.5万円約415.8万円
50~54歳約27.9万円77.8万円約413万円
55~59歳約30.3万円89.7万円約453.6万円
60~64歳約29.6万円81.2万円約436.9万円

※地域や経験年数などによって給与水準が前後します。

参考元:e-Stat 令和5年賃金構造基本統計調査

なぜこのような状況が続いているのか?

■ 保育業界の構造的な問題

保育園の多くは、自治体から支給される運営費でやりくりをしており、給与に回す予算が限られています。経営者側も「給料を上げたいけれど財源がない」というジレンマに陥っているのが現状です。

■ 保育の重要性が軽視されてきた社会背景

子育てや保育は「家庭でやるべきもの」という考えが根強く残っていた時代背景もあり、専門職としての評価が低く抑えられてきました。

■ 声を上げづらい職場文化

保育業界は「子どものために」「みんな頑張ってるから」と自己犠牲的な風潮が強く、不満を公にすることがタブー視される傾向があります。そのため、問題の可視化が進みにくいという課題もあります。

給料に見合わないと感じたときに考えるべきこと

● 自分が求める働き方を明確にする

  • ワークライフバランスを大事にしたい?
  • やりがいを重視する?
  • 安定した収入を優先?

この軸が定まると、今の職場がそれに合っているかどうか判断しやすくなります。

● 転職も視野に入れる

現在の園が改善される見込みがない場合、より条件の良い職場を探すのも一つの手段です。実際、転職によって収入アップ・業務負担の軽減を実現した保育士も多くいます。

● 保育士専門の転職サイトを活用する

レバウェル保育士では、給与や福利厚生だけでなく、園の雰囲気や職場の人間関係など、リアルな情報も入手できます。

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まとめ

保育士の仕事は、子どもの命と成長を支える非常に重要な役割を担っています。しかし現状では、その責任と業務内容に対して給料が見合っていないと感じる人が多いのが実情です。

だからこそ、「我慢する」のではなく、「どうすればより良い働き方ができるか」を一人ひとりが考え、行動することが大切です。この記事が、よりよい保育の現場づくりの第一歩となれば幸いです。

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