地方と都会、保育士として転職するならどっち?メリット・デメリットを徹底解説
保育士として転職を考えるとき、「どんな園か?」と同じくらい重要になるのが、働く地域の選択です。

都会の方が求人は多そうだけど、競争も激しい?

地方ならゆったり働けそうだけど、給料が安い?
そんな風に悩んでいる方のために、本記事では「地方」「都会」それぞれで保育士として働く場合のメリット・デメリットを、実体験やデータも交えて詳しく解説します。

都会で働く保育士のメリット

メリット①:求人数が圧倒的に多い
特に東京・大阪・名古屋といった大都市圏では、慢性的な保育士不足が続いており、求人数は地方に比べて桁違いに多いです。
→ 多くの選択肢から、自分に合った園を見つけやすい。
また、転職後に「合わなかった」と思った場合でも、次の園が見つかりやすいという安心感があります。
メリット②:給与や待遇が良い傾向がある
都市部では保育士確保のために処遇改善手当や住宅手当が充実している園が多く、
年収ベースで見ても地方より高めです。
例:東京都では家賃補助最大8.2万円が支給される自治体も。
メリット③:ICTを導入する保育園が多い傾向にある
都市部では、保育ICTシステム(連絡帳アプリ、登降園管理、保育日誌のデジタル化など)を導入する園が年々増加しています。
例:保育士がタブレットで日誌を記録できる/保護者との連絡がアプリを通じて完結 など
これにより、業務負担の軽減や残業削減につながるケースも多く、働き方改革が進んでいる地域ほどその恩恵を感じやすいです。また、若手保育士や子育てと両立したい職員からも「紙より便利で助かる」「家庭との両立がしやすくなった」という声があります。

都会で働く保育士のデメリット
デメリット①:生活コストが高い
最も大きなデメリットは、家賃や交通費などの生活コストの高さです。
特に一人暮らしをする場合、収入が高くても出費も増えるため、「思ったより貯金ができない」という声も。

私は都会にいた頃、「社宅借り上げ制度*」がある園で働いていたので家賃はかからなかったです。
*企業が不動産業者から賃貸物件を借り入れて、社員に貸し出す制度です。
デメリット②:人間関係がドライ or 入れ替わりが激しい
都会の園では求人数が多いがゆえに、職員の入れ替わりが激しい傾向にあります
→ 保育士同士の連携がうまく取れず、「孤独感」を感じるケースも。
デメリット③:基本的に電車通勤
電車通勤が前提になったり、満員電車に乗ったり、日々の通勤や保育外の負担が重くなりがちです。人身事故や大雪などで電車が止まることも。
地方で働く保育士のメリット

メリット①:家賃・生活費が安い
都会に比べて家賃や物価が低く、同じ給与でも可処分所得が多くなる傾向があります。
例:東京都内で月8万円の家賃が必要なところ、地方では月4~5万円程度の住まいも珍しくありません。
地方出身者で実家に住める場合は、生活コストを大きく抑えられます。
メリット②:自然環境が整っており、のびのび保育がしやすい
園庭が広い、自然体験が多い、季節ごとの行事が充実しているなど、都会では難しいような自然に触れる保育がしやすいという特徴もあります。
メリット③:通勤ラッシュの電車を回避できる
地方では公共交通機関の混雑が少なく、自家用車か自転車での通勤が一般的です。
そのため、都会のような通勤ラッシュによるストレスが少なく、移動時間も比較的安定しています。
地方で働く保育士のデメリット
デメリット①:給与水準が低め
都道府県別 保育士の平均時給(正社員・パート・派遣)
都道府県 | 正社員(時給換算) |
---|---|
東京都 | 約1,500円 |
神奈川県 | 約1,450円 |
埼玉県 | 約1,400円 |
大阪府 | 約1,400円 |
愛知県 | 約1,330円 |
福岡県 | 約1,300円 |
北海道 | 約1,280円 |
宮城県 | 約1,270円 |
沖縄県 | 約1,200円 |
参照元: 令和4年賃金構造基本統計調査
地方の保育士は、都市部に比べて基本給や手当が少なめな傾向があります。
→ ただし、家賃補助や自治体独自の処遇改善手当が手厚い場合もあるので、地域ごとの確認は必須です。

デメリット②:選べる職場が少ない
地方ではそもそも園の数が少ないため、「人間関係に合わなかったときの逃げ場がない」という声もあります。また、通勤範囲に複数園がない場合、「その園でうまくいかないと転職できない」というリスクも。
デメリット③:車が必要&維持費がかかる
地方では自家用車通勤が主流のため、ガソリン代・車検・保険・メンテナンス費用などが定期的に発生します。また、冬季にはスタッドレスタイヤなどの季節コストも必要になる地域もあります。「公共交通機関が不便な地域だと、車なしでは通勤できない」というケースも珍しくありません。
ただ、職場が車通勤を認めている場合は、ガソリン代を交通費として支給している職場もあります。

私はペーパードライバーだったので、とにかく運転が怖かったですね…。結婚後は地方に移住したので、運転の練習もしました。
どちらが向いている?タイプ別おすすめ
タイプ | 向いている地域 | 理由 |
---|---|---|
ゆったり働きたい・生活コストを抑えたい | 地方 | 穏やかな保育環境、物価の安さ |
キャリアアップを目指したい・収入を重視 | 都会 | 求人数の多さ、待遇の良さ |
家族と暮らせる場所で働きたい | 地方(実家暮らし) | 経済的な余裕+育児協力の期待 |
転職で失敗したくない・選択肢を多く持ちたい | 都会 | 園の数が多く、情報も多い |
筆者の体験から感じたこと

筆者は、東京で保育士→地方で幼稚園事務→現在は地方で幼稚園パート(保育補助)として勤務しています。
実際に感じたのは、「どちらがいいか」ではなく、その時の自分のライフステージや価値観で「合う場所」が変わるということです。都会でバリバリ働くことで成長できた時期もありましたし、今はライフワークバランスを重視して地方の働き方を選んでいます。
どちらを選ぶにしても、「今の自分にとって大事なことは何か?」を明確にすることが最も大切です。
迷っている方は、複数の求人サイトに登録して、各地域の求人を比較しながら考えるのもおすすめです。
レバウェル保育士では、給与や福利厚生だけでなく、園の雰囲気や職場の人間関係など、リアルな情報も入手できます。



まとめ:地方にも都会にも、それぞれの魅力がある

地方と都会、それぞれで働く保育士のメリット・デメリットを比較してきました。
- 地方は穏やかさ・コスト面が魅力
- 都会は求人の多さ・待遇の選択肢が魅力
あなたの就職活動・転職活動がより良いものとなるよう、祈っております。