【例文あり】保育士経験しかない…異業種転職のための志望動機・自己PRの書き方・ポイント【保育や幼児教育以外の仕事】

「保育士の経験しかないけど、本当に異業種への転職ができるのだろうか?」そう悩んでいる方は多いのではないでしょうか。私もそう思っていましたが、実際に保育士から幼稚園事務員へ転職しました。
保育士の経験を異業種転職で活かすことは十分可能です。この記事では、志望動機・自己PRの書き方とポイントを、具体例を交えて解説します。
保育士の経験が活かせる転職先(保育や幼児教育の分野以外)
子ども関連企業(おもちゃ・ベビー用品など)
- 目的:子どもたちの発達・成長支援、安全で良質なおもちゃや育児用品の提供。
- 特徴:
- 子どもの成長や発達段階に応じた商品開発。
- 安全性・教育的価値が重要視される。
- 季節やトレンドを反映した商品展開。
- 主な仕事内容:
- 商品の企画・開発(玩具・育児用品)。
- 市場調査、モニター調査(子どもや保護者対象)。
- 販売促進イベントの企画運営。
- 営業やマーケティング活動
- 働き方の特徴:
- 基本的に平日日勤中心。部門によっては残業や出張あり。
- イベント企画時は休日勤務の場合あり。
- チームワーク重視、クリエイティブな発想力が求められる。
子ども向け出版・メディア関連企業
- 目的:子ども向けの絵本、教材、情報を通じた教育支援。保護者への子育て情報提供、育児支援。
- 特徴:
- 教育的視点を重視したコンテンツ制作(絵本、雑誌、Webコンテンツ)。
- 子育てトレンドや教育現場のニーズを反映。
- 知育性・安全性の高い内容を提供。
- 主な仕事内容:
- 企画・編集業務(絵本、教材、雑誌)。
- 執筆・取材・校正など編集制作業務。
- 保護者向けWebメディアの記事作成やコンテンツ企画。
- イラストレーターや専門家との連携。
- 働き方の特徴:
- 日勤中心だが、納期前は繁忙期で残業あり。
- 取材やイベント等での外出あり。
- 在宅勤務やフレックス制を導入する企業も多い。
保育事務・幼稚園事務
- 目的:保育園や幼稚園の運営が円滑に行えるよう、事務的・管理的業務を担うこと。保育士や幼稚園教諭が保育・教育活動に専念できるようサポートすること。
- 特徴:
- 園内の各種書類管理、電話対応、来客対応、行政手続き、経理、環境整備など業務が多岐にわたる。
- 一般企業の事務職よりも子どもや保護者、保育士・教諭とのコミュニケーションが多い。
- 子どもたちの安全・安心を陰ながら支える役割を担う
- 主な仕事内容:
- 書類作成・管理
- 電話対応
- 保育料・給食費・教材費などの集金・管理
- 備品・教材の発注や在庫管理
- 見学者や来客者の受付、案内業務
- 園内設備や環境の管理・維持
- 園行事やイベントの準備支援
- 働き方の特徴:
- 基本的に平日の日勤が多い。
- 土日祝日は休日の園が一般的だが、行事の際は休日出勤する場合もある。
- 保育士・幼稚園教諭と日常的にコミュニケーションを取り連携が必要。
- 一般的なPCスキル(Excel、Wordなど)は必須。
- 経理や会計スキル、事務経験があると有利。
- 保育士資格や幼稚園教諭免許は必須ではないが、保有していると業務理解が深まり優遇されやすい。
その他おすすめの転職先についてはこちらに詳しく書いています↓

異業種転職を成功させるための履歴書の書き方
志望動機は明確に
保育士経験をどのように新しい職場で活かせるか、明確な理由を書くことが重要です。例えば、人材業界への転職なら「保護者や同僚との円滑なコミュニケーションを取ってきた経験から、対人関係の調整やフォローが得意」など、経験を活かした志望動機を作成します。
事務職への転職(記載例):
「保育士として子どもの成長記録や園内書類の作成、行事計画の立案を担当し、正確で効率的な事務処理能力を培いました。この経験を活かして貴社の事務業務に貢献したいと考え、志望いたしました。」
販売や接客業(おもちゃ、子ども服等)への転職(記載例):
「保育士として子どもや保護者とのコミュニケーションを重視してきました。その経験から、相手のニーズを的確に把握し、親身に商品提案ができる接客販売を目指し志望いたしました。」
子ども関連企業(おもちゃ・ベビー用品等)への転職(記載例):
「保育現場で働くことで、直接子どもの発達段階や保護者のニーズを学びました。実際に見ることで、子どもの発達段階に合った安全な玩具の大切さを学ぶことができました。その経験を活かし、貴社の商品開発やマーケティング活動に貢献したく志望いたしました。」
子ども向け出版・メディア関連企業への転職(記載例):
「保育士として子どもの興味関心を引く絵本や教材の選定に携わり、子ども目線でのコンテンツ作成力を培いました。この経験を活かして、子どもたちに喜ばれる出版物・メディア作りに携わりたく志望いたしました。」
筆者の場合(幼稚園事務員へ転職する際に書いた志望動機)
「こちらの職を志望した理由は、幼児教育現場を事務職としてサポートすることに関心があり、自分のスキルを活かせる職務内容であるように思えたからです。前職では4年間保育士として働いていました。そこで働く過程で、保育の現場を十分に機能させるためには保育士による保育だけではなく、その周辺業務を円滑に進めることが必要不可欠であると感じ、そのような業務に携わることに関心を抱いていました。また、保育現場では書類仕事も多く、パソコンを使用した業務も日常的に行っていました。保育と幼児教育という違いはありますが、4年間実務に当たった経験を活かせる仕事だと思い、志望いたしました。」
自己PRは「強み」を具体的に
自己PRでは、保育士時代に培った強みを具体的に書きます。
- コミュニケーション力 「子どもや保護者、同僚など多様な立場の方と毎日接しており、傾聴力と相手の気持ちに寄り添った対応を身につけました。」
- 調整力・チームワーク力 「年間の園行事の企画・運営を担当し、多くのスタッフや保護者の意見を取りまとめ、円滑なチーム運営を実現しました。」
- 危機管理能力・臨機応変な対応力 「保育現場での緊急時やトラブル発生時にも冷静かつ迅速に対応し、問題の解決を図ってきました。」
これらを異業種でも活かせるスキルとしてアピールしましょう。
具体的なエピソードを入れる
履歴書や職務経歴書にエピソードを加えることで、読み手の理解が深まります。
例:「保護者とのトラブル時、丁寧なヒアリングと冷静な対処で解決し、その経験から課題解決能力を高めることができました。」
筆者の場合(幼稚園事務員へ転職する際に書いた自己PR)
私はコミュニケーションをとることを大切にしています。前職では子どもたち全体を見守るうえで職員同士で声掛けをしあったり、担任同士や園全体での情報共有を密におこなう事で、子どもたちも安全に過ごすことができました。また、職員同士はもちろんですが、子どもたちや保護者とも丁寧なコミュニケーションを行うことで、円滑に業務を進めていくことができました。保育現場に対する深い共感がありますので、管理職の方や現場職員の方とも円滑な連携を取りながら業務を進めていきたいと思っています。
※あくまで筆者の文章なので、参考程度に
注意点
- なるべく専門用語を避け、誰でも理解できる言葉で書く。
- 「保育士として」ではなく、「社会人として」「ビジネスパーソンとして」の視点を意識する。
- 転職先の業界・職種に応じてアピールポイントを調整する。
異業種転職を成功させるために

保育士の経験しかないことをマイナスに捉えず、異業種でも活かせるスキルを具体的に示すことで、採用担当者に強くアピールすることができます。
ぜひ、この記事のポイントを参考に、魅力的な履歴書・職務経歴書を作成し、異業種転職を成功させましょう。
