働きながら転職できる?保育士が知っておくべき最適な転職のタイミングとは

保育士として働く中で、「転職したい」「もう続けられないかも」と思う瞬間は誰にでも訪れます。けれど現実には、
- いきなり辞めるのは不安
- 次が決まっていないまま辞めて生活は大丈夫?
- 忙しくて転職活動なんてできる気がしない
という理由で、気持ちだけが置き去りにされている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、「保育士として働きながら転職することは可能なのか?」という疑問に対して、「働きながら転職するメリット・デメリット」「スケジュールや転職のタイミング」「実際に活動を進めるコツ」をわかりやすく解説していきます。

働きながら転職は可能なの?

結論から言えば、働きながらの転職活動は可能です。実際、多くの保育士が「辞めずに転職」しています。
ただし、保育士は体力的・精神的な負担が大きく、時間や気力に余裕がない中での活動になるため、
- 準備のコツを押さえること
- 無理のないスケジュールを組むこと
がとても大切です。
働きながら転職するメリット・デメリット
メリット
内容 | 解説 |
---|---|
経済的な安定 | 収入がある状態で活動できるため、焦らずに園を選べる |
ブランクができない | キャリアの空白期間が発生せず、履歴書の印象も良い |
比較しやすい | 現職との違いや希望条件が明確になる |
デメリット
内容 | 解説 |
---|---|
時間がない | 忙しい中で求人検索・見学・面接をこなすのは負担が大きい |
バレたくないストレス | 園に知られずに進めたいが、情報管理に気を遣う必要がある |
曜日や時間が限られる | 平日昼間の面接に出にくく、候補が限られることも |
「転職すべきタイミング」はいつ?
退職は年度末?途中?ベストな時期とは
一番職場に迷惑がかからない時期は、年度末の3月末に退職し、4月から新しい職場に転職することでしょう。保育園では4月から翌年3月までを一つの年度としています。なので、人事異動がある年度末に退職することで次の担任に引継ぎをおこなうことができ、保護者にも不信感を与えず退職することができます。
また、保育園の求人も4月の新年度に向けての求人が多いです。
しかし、これはあくまで理想なので、絶対に年度末まで耐えなければならないという事ではありません。重要なのは「気持ちと準備が整ったとき」。
「3月まで我慢して限界を超える」よりも、「自分を守る転職」を優先しましょう。

年度内の転職スケジュール例
年度末退職をする場合の理想のスケジュールを解説します。
時期 | やる事 |
---|---|
7月~9月 | 自己分析・希望条件整理/履歴書・職務経歴書作成開始 |
10月 | 求人情報収集・応募・園見学 |
11月~12月 | 面接・内定取得(複数園から選ぶならこの時期が勝負) |
12月~1月 | 現職に退職意向を伝える(引継ぎ準備) |
1月〜3月 | 引継ぎ・退職手続き/新しい園とのやりとり・準備開始 |
最もおすすめの準備開始タイミングは「7月〜9月」です。履歴書や職務経歴書の準備期間に余裕を持たせることで、働きながらでもスムーズに転職活動をおこなうことができるでしょう。
そして、求人情報を収集するのは「10月」からが理想です。子ども家庭庁の資料によると、保育士の求人数は毎年10月から少しずつ増え始め、12月~1月にピークを迎えています。
早めに行動することで…
- 求人が豊富で、人気園にもまだ応募できる
- 園見学・面接・内定まで余裕を持って行動できる
- 年内に内定を取り、年明けから退職準備に専念できる
年内に転職活動を終わらせておくと、年度末の忙しさに巻き込まれず、余裕を持って新年度を迎えられます。
年度途中(10月入職など)の転職スケジュール例
月 | やる事 |
---|---|
5月 | 自己分析・履歴書の準備・求人検索開始 |
6月 | 応募・園見学・面接 |
7月 | 内定取得・現職への退職相談(早めに伝えるのが理想) |
8~9月 | 引継ぎ・退職手続き、新園との連絡調整 |
10月 | 新しい園に入職 |
→ 10月入職は「欠員補充」や「新年度で合わなかった人の入れ替え」など、受け入れ側の柔軟性があるため、即戦力として重視される傾向があります。
年度途中の転職で注意すべきポイント
【引継ぎの準備】退職時期は余裕を持って伝える
- 年度途中の退職は「クラス担任の引継ぎ」や「保護者対応」など負担が大きくなりやすい
- 園側にとっては急な人員補充になるため、遅くても2ヶ月以上前には退職意思を伝えるのが理想
- 「ギリギリまで言えない」と退職が揉める原因になりやすい
【入職時期】転職先と現職のスケジュール調整が必要
- 多くの園は「年度初め(4月)入職」を前提として動いているため、途中採用は“欠員補充”で即戦力を求められるケースが多い
- 面接時に「いつから勤務できるか」「現職との調整にどのくらいかかるか」を正確に伝える
【子ども・保護者への対応】心理的な影響を理解する
- 子どもたちにとって、担任や関わる先生が年度途中でいなくなるのは大きな不安材料
- 保護者から「なぜ辞めるのか?」と聞かれることもあるため、ネガティブな印象を与えない言葉選びが重要
【退職理由の伝え方】円満退職を心がける
- 「人間関係が悪い」「労働環境がきつい」など本音はあるにせよ、退職理由は穏やかな表現に
- 園内での信頼関係や退職後の紹介・証明書取得にも影響することがある

転職準備の具体的ステップ

Step ① 自己分析と希望条件の洗い出し
- なぜ転職したいのか(例:人間関係/保育方針/待遇)
- 今後どんな園で働きたいか(規模/保育観/職場環境)
- 勤務条件(通勤距離/雇用形態/希望収入)
→ ノートやワークシートを使って「優先順位」をつけておくと、迷いにくくなります。
Step ② 履歴書・職務経歴書を準備する
- 書類は合否に関わる大事なパート
- 忙しい人は転職エージェントで添削・代行を依頼するのも手
Step ③ 求人検索・園見学・応募
- 園の保育方針や雰囲気を確認するために見学は可能な限り行う
- 比較検討のため、2〜3園は応募するのが理想

Step ④ 面接準備(志望動機・退職理由の整理)
- よく聞かれる質問には答えを用意しておく(例:「なぜ前の園を辞めたのか?」)
- 自分の保育観と園の方針が一致しているかを伝えられるようにしておく

転職エージェントでスムーズに進めるには?
働きながらの転職活動では「時間がない」「面接調整ができない」「自分に合う園が分からない」という悩みがつきものです。そんなときは、保育士専門の転職サイト・エージェントを活用すると負担が大きく軽減されます。
転職活動をよりスムーズに進めたい方には、専任のキャリアコンサルタントが丁寧にサポートしてくれる「レバウェル保育士」がおすすめです。
無料登録後は非公開求人の紹介や条件交渉、見学日程の調整もお任せ。また、事前に職場の雰囲気や評判も確認可能です。


働きながら転職を成功させるコツ

時間をかけて「自分が本当に求めること」を明確にする
忙しい中でも、以下のような項目を整理しましょう:
- 希望の雇用形態(正社員/パート/派遣)
- 勤務地・通勤時間
- 仕事内容(乳児保育がしたい、事務量が少ない等)
- 園の保育方針(子ども主体/行事重視など)
→ 自分に合った園を見極める軸ができます。
園見学は“仕事を休まず”に済ませる工夫を
- 午前のみ/午後のみ休暇を取って見学・面接
- 土曜見学を受け入れている園を探す(ただし、土曜保育の場合普段の保育を見られない可能性がある)
- 代理応募・日程調整してくれる転職エージェントを活用する
在職中であることは正直に伝えてOK
- 「現職に迷惑がかからない範囲で活動しています」と伝えれば、理解されやすい
- スケジュール調整にも配慮してもらえる可能性が高い
情報漏れ防止に注意(バレないために)
- 同僚に話さない(うっかり情報が広がる)
- 勤務中に電話面接は避ける(昼休みや退勤後に対応)
まとめ|「辞めてから」じゃなくても転職はできる

保育士は毎日忙しく、転職活動に割ける余裕が少ない仕事です。
けれど、「今の職場がつらい」「もっと自分に合った場所で働きたい」という気持ちがあるなら、
- 働きながら少しずつ準備を進める
- 無理のないスケジュールで動く
- 必要があれば支援サービスに頼る
という形で、転職は十分に可能です。
「まだ大丈夫」と思って我慢し続ける前に、自分の人生を前向きに変える一歩を踏み出してみませんか?