新卒保育士の異業種転職|面接での退職理由の伝え方と注意点
Last Updated on 2025年5月14日 by yura

新卒で保育士として働き始めたものの、「この働き方は続けられないかもしれない」と感じ、異業種への転職を考える方は少なくありません。ですが、面接の場で必ず問われるのが「なぜ保育士を辞めたのですか?」という質問。この問いにどう答えるかによって、採用担当者の印象が大きく左右されます。
この記事では、新卒・第二新卒保育士が異業種に転職する際の退職理由の伝え方と注意点を丁寧に解説します。

面接官は退職理由から何を見ているのか?
まず大前提として、面接官が退職理由を聞くのは「前職の悪口を言わせたい」からではありません。主な目的は以下の通りです。
面接官の関心 | 内容 |
---|---|
定着性 | またすぐ辞めてしまわないか? |
問題対処力 | 困難な環境をどう捉えたか?前向きに捉えているか? |
志望動機の整合性 | 退職理由と今の志望動機に一貫性があるか? |

要するに「採用しても問題なさそうか」「本当にうちの会社でやっていけそうか」を測っているのです。
退職理由の伝え方|基本の4ステップ
ステップ1:前職で取り組んだこと・得たことを肯定的に述べる
例:「保育士として子どもたちと密に関わり、日々の成長に寄り添う中で、責任感や観察力を養うことができました。」
ステップ2:「なぜ辞めることを決めたか」を前向きに説明
例:「一方で、自分の強みをより広く社会に活かしたいという思いが強くなり、異業種への関心を持ちました。」
ステップ3:異業種を選んだ理由を簡潔に
例:「人を支える仕事がしたいという想いは変わらず、事務職での社内サポート業務に魅力を感じています。」
ステップ4:今後どう働いていきたいかの展望を語る
例:「これまで培ったコミュニケーション力や対応力を活かし、周囲と連携しながらチームを支える存在になりたいと考えています。」
このように、「前職の経験→転職理由→志望動機→今後の展望」の流れがあると自然です。
退職理由の良い例とNG例
良い例
- 「保育士として得たコミュニケーション力をより広い環境で活かしたいと考え、異業種への転職を決意しました。」
- 「働く中でITを活用した業務改善に関心を持ち、ヘルプデスクやサポート業務にチャレンジしたいと思いました。」
NG例
- 「人間関係が悪くて辞めました」
- 「残業が多くてきつかったです」
- 「思っていた仕事と違いました」
これらは事実であっても、「責任転嫁」「感情的」「短絡的」という印象を与えてしまうため、必ずポジティブな表現に置き換えましょう。
よくある退職理由とその言い換え例

本音 | ポジティブな言い換え例 |
---|---|
労働時間が長くて体がもたなかった | より働き方の柔軟性が高い職場で、自分の力を持続的に活かしたいと思いました。 |
人間関係が悪かった | チームで協力し合える職場で、自分の強みを発揮したいと考えました。 |
保育に向いていないと感じた | 人を支えるという軸を変えずに、異なる形での貢献ができる仕事に挑戦したいと感じました。 |
将来が不安だった | 長期的なキャリア形成を視野に入れて、成長できる環境を求めて転職を考えました。 |
応募職種別の退職理由例文
事務職(例:一般事務・営業事務)
保育士として多忙な業務を管理する中で、事務的な業務にも関心を持つようになりました。業務を支える役割にやりがいを感じ、より効率や正確性を求められる事務職への関心が高まりました。今後は、正確な処理と丁寧な対応で、組織を円滑に支える存在を目指したいと考えています。
販売職(例:アパレル・雑貨・カフェなど)
保育士として保護者や子どもと日々関わる中で、相手の立場に立ったコミュニケーションや心配りを大切にしてきました。多くの方と接する中で、接客業に対する関心が高まり、販売職への転職を決意しました。明るく親しみやすい接客と観察力を活かし、お客様一人ひとりに寄り添ったサービスを提供したいと考えています。
子ども関連企業(おもちゃ・教材など)
保育士として子どもたちと関わる中で、教材や遊具が発達支援や興味関心に大きく影響することを実感しました。現場経験を活かし、より多くの子どもや家庭に価値ある商品を届けたいという思いから、異業種への転職を決めました。今後は、ユーザー視点を持った企画や提案に貢献したいと考えています。
ITサポート職(例:ヘルプデスク)
保育士として働く中で、デジタルツールを使った記録や業務効率化の経験から、ITへの関心が高まりました。現場を支える立場として、困っている人の声をくみ取って問題解決するヘルプデスク業務に魅力を感じ、転職を決意しました。相手に寄り添った対応力と冷静な判断力を活かし、安心して頼られる存在を目指します。

履歴書に志望動機を記載しているときは、履歴書の内容と大きくずれないようにしましょう。また、自身の実際の経験に基づいたエピソードを入れると、より説得力が増します。
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面接時の注意点まとめ
- 言いにくい退職理由でも、誠実さを持って前向きに伝えることが大切
- 「辞めたくて」ではなく「活かしたくて」という視点で語る
- 応募先企業が求める人物像に結びつけて話す
- エピソードで信ぴょう性を補う(例:「ICT記録導入時の経験」など)
補足:面接官への逆質問例|印象を良くする質問とは?
面接の終盤、「最後に何かご質問はありますか?」と聞かれる場面があります。ここで「特にありません」と答えてしまうと、意欲がないと捉えられる可能性があります。以下は、前向きな姿勢をアピールできる逆質問の例です
逆質問例
- 「入社後、最初の3ヶ月間で期待される役割や目標があれば教えてください」
- 「配属先のチームの雰囲気や、一日の仕事の流れを伺えますか?」
- 「未経験からスタートされている方も多いと伺いましたが、どのような研修やサポート体制がありますか?」
- 「御社で長く活躍されている方に共通している特性はありますか?」
ポイント
- 「働く意欲」や「学ぶ姿勢」を感じさせる質問を選ぶ
- 自分がその職場で働くイメージを具体化することに役立つ質問をする
まとめ|退職理由は「前向きな転機」として語ろう

新卒1年目で保育士を辞める決断をしたとしても、それは「逃げ」ではなく「学び直し」です。面接ではその経験を、自分らしいキャリアの再構築に活かそうとしている“前向きな転機”として語ることが大切です。
退職理由の伝え方一つで、面接官の印象は大きく変わります。誠実に、前向きに、自分の軸をしっかり持って、次のステージに進んでください。