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保育士の時給って安すぎ?正社員・パート・派遣の時給相場を比較してみた

yura

「保育士って、責任が重いのに時給が安すぎるのでは?」

そんな声が全国から聞こえてきます。
この記事では、保育士の雇用形態別(パート・派遣・正社員)の時給相場を徹底比較ます。転職や就職活動を考えている方、自分の待遇が適正かを見直したい方は、ぜひご一読ください。

yura(筆者)
yura(筆者)
Profile
大学で4年間保育・幼児教育について学んだ後、保育士資格、幼稚園教諭一種免許を取得。卒業後は保育士として保育園で4年間担任を勤める(1・2・3歳児クラス経験あり)。結婚後は引っ越しを機に、幼稚園事務に転職。現在は時間に融通の利く幼稚園パート(保育補助)として勤務している。

保育士の平均時給はどれくらい?

正社員の時給相場

厚生労働省の「令和6年賃金構造基本統計調査」によると、正社員の月収は277,200円で、1日8時間、1ヵ月21日勤務で計算すると約1,650円になります。(勤務年数・地域差あり)

これはあくまで「平均」です。「中央値」として考えると、もう少し低い金額となるでしょう。

正社員のメリット・デメリット

  • メリット: 福利厚生・ボーナス・安定性あり。園運営にも関われるのでやりがいを感じやすい。
  • デメリット: 残業・行事準備・持ち帰り業務が多い傾向。時給換算するとパート・派遣より低くなる場合も。

パート保育士の時給相場

パート・アルバイトの平均時給は約900円台~1,300円程度です(地域差あり)。

パート保育士のメリット・デメリット

  • メリット: シフトの自由度が高く、子育てや副業との両立がしやすい。短時間勤務が可能。
  • デメリット: 時給が低めで、昇給や賞与がない園も多い。待遇に差があることも。

派遣保育士の時給相場

派遣保育士の平均時給は約1,100~1,600円程度です(地域差あり)。

派遣保育士のメリット・デメリット

  • メリット: 時給が高く、週5フルタイムでも正社員より高収入になる場合あり。苦手な園からは契約更新で離れやすい。
  • デメリット: 雇用が不安定。社会保険の加入や交通費支給の有無は派遣会社次第。園内での立場が弱くなりやすい。

 

雇用形態平均時給備考
正社員保育士約1,650円月給約23~27万円程度で、残業代が含まれることも
パート保育士約900円台~1,300円程度地域差が大きく、最低賃金ギリギリのケースもあり
派遣保育士約1,100円~1,600円程度時給は高めだが、交通費・福利厚生は派遣元による

地域別の時給相場の違い(2023年時点)

都道府県別 保育士の平均時給(正社員・パート・派遣)

都道府県正社員(時給換算)パート派遣
東京都約1,500円約1,300円約1,600円
神奈川県約1,450円約1,250円約1,550円
埼玉県約1,400円約1,124円約1,599円
大阪府約1,400円約1,100円約1,300円
愛知県約1,330円約1,100円約1,300円
福岡県約1,300円約1,000円約1,200円
北海道約1,280円約1,000円約1,200円
宮城県約1,270円約1,000円約1,200円
沖縄県約1,200円約900円約1,100円

参照元: 令和4年賃金構造基本統計調査

※正社員の時給換算は、月給を所定労働時間で割った概算値です。

  • 正社員の時給換算:​月給を21日勤務・1日8時間労働として計算しています。
  • パート・派遣の時給:​求人情報サイトや統計調査のデータを基にしています。
  • 地域差:​都市部では時給が高く、地方では低い傾向があります。

※​最新の統計データが存在しない場合や、情報が不足している都道府県もあります。

✅物価が高い地域では時給も上がりやすい一方、人手不足の深刻な地方でも時給が引き上げられているケースがあります。

保育士の勤務年数別平均時給(無期雇用・フルタイム)

勤務年数平均時給(円)
0年1,169
1年1,346
2年1,475
3年1,497
5年1,577
10年1,718
20年2,140

参照元:賃金構造基本統計調査による職種別平均賃金(時給換算)

  • 昇給の傾向:​勤務年数の増加に伴い、時給も着実に上昇しています。​特に、0年目から5年目にかけての昇給幅が大きく、5年目以降は緩やかな上昇傾向にあります。​

注意点

  • 施設による差異:​上記の時給は全国平均であり、地域や施設の規模、運営方針によって実際の時給は異なる場合があります。​
  • 雇用形態の違い:​パートや派遣などの非正規雇用の場合、時給は正規雇用者と比較して異なる傾向があります。

保育士が時給アップを狙う方法

● ① 派遣会社を経由して働く

派遣は時給が高く設定されやすく、短期で収入を得たい人に向いています。複数の派遣会社に登録し、比較するのがコツ。

● ② 園の運営母体に注目する

社会福祉法人・企業主導型・私立など、運営母体によって給与水準が異なります。

● ③「処遇改善手当」がしっかり支給されている園を選ぶ

保育士処遇改善加算Ⅰ・Ⅱ・Ⅲなどの加算をフル活用している園は、時給・月給に反映されやすいです。

● ④ 転職サイト・エージェントを活用する

時給相場より高い求人は、非公開求人として転職サイトに登録されているケースが多いため、プロのサポートを受けると見つけやすくなります。

まとめ|保育士の「安すぎる時給」は変えられる

確かに、保育士の仕事は責任の重さに対して「時給が安すぎる」と感じる場面が多いかもしれません。

しかし、働き方や勤務先の選び方を工夫することで、より納得できる時給を得ることは可能です。

「地域・雇用形態・制度」の違いを知り、あなたに合った働き方と収入のバランスを見つけていきましょう。

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