幼稚園教諭がブラック園を見抜くためのチェックポイント9選【転職】

幼稚園教諭として働く上で、もっとも避けたいのがいわゆる「ブラック園」。精神的にも肉体的にも大きなダメージを与えられる職場であり、一度入ってしまうと退職するのも簡単ではありません。
この記事では、幼稚園でパートとして働いている筆者の実体験や、周りの幼稚園教諭から聞いた体験談をもとに、求人票や園見学などでブラック保育園を見抜くための具体的なチェックポイントを紹介します。転職活動中の方は、ぜひ参考にしてください。

実際のブラック園エピソード(例)
私が勤めている園で実際にあったエピソードや、先輩などから聞いたブラック園エピソードです。(あくまで筆者が聞いたエピソードです)

園長に仕事のことから私自身の容姿のことまで散々けなされた…。

クラス20人分の衣装を一人で作った…。

優しいと思っていた主任が、新人さんや、まだ仕事が慣れていない方に対してパワハラを行っていた…。
ブラック園を見抜くためのチェックポイント

求人が常に掲載されている園
求人が途切れることなく出続けている園は、慢性的な人手不足に陥っていると考えられます。その背景には、離職率が高く働き続けられない環境であることや、長時間労働が常態化して職員が疲弊していること、あるいは園長や主任のマネジメントに問題があることが挙げられます。
職員同士の表情や動き
見学でまず確認したいのは、職員の表情や動きに余裕があるかどうかです。ブラック園では、職員の表情がこわばり常に焦ったような急ぎ足で動いている場面が多く見られます。
- 見学者に挨拶しない
- 見学中のこちらを避けるような態度
- 職員に笑顔が少ない
こうした態度の背景には、職員のストレスが限界に達しているか、日常的に外部からの視線を嫌っているという体質がある可能性があります。
子どもの様子にも注目する
子どもたちの姿から職員の働き方が見えることもあります。「子どもが落ち着きすぎている」「無表情」などの場合、園のルールが厳しい可能性があります。
逆に、騒然としすぎていて職員の指示がほとんど通らない様子が見られる場合は、職員が疲れていてクラス運営が機能不全に陥っている可能性があります。

指導が厳しい=悪ではありません。ただし「保育者側がイライラしている様子」「子どもの表情が硬い」といった場合は要注意です。
サービス残業や持ち帰り仕事が多い傾向はないか
サービス残業や持ち帰り仕事の多さは、ブラック園の代表的な特徴です。園見学中にそれを直接確認するのは難しいものの、いくつかのサインから推測することは十分可能です。
壁面装飾が明らかに手が込んでいたり、手作りの玩具や棚が多く置いてある、書類や連絡帳は紙媒体などの場合は、職員の負担が大きい可能性があります。
「指導案や制作物の準備などはどのタイミングでおこなっていますか?」「とても素敵な壁面装飾ですが、どのように作っていますか?」など質問し、実際の業務量を探ってみるのもおすすめです。
「持ち帰りは禁止しています」「園内で作業できる体制です」などと明確に説明してくれる園は、働き方を大切にしている傾向があります。

最近は預かり保育で夕方まで子どもを預かる幼稚園がほとんどです。その分書類業務や行事準備などに時間が裂けない傾向がありますね。
整理整頓が行き届いているか
園舎や保育室の整理整頓状況は、園の余裕を映す鏡です。ブラック園では、トイレや手洗い場が汚れている、書類や段ボールなどが散乱している、遊具や玩具の破損などが放置されているなどが見られる場合は、職員が業務に追われて片付けまで手が回っていない状況が想像できます。
職員配置が適正かどうか
幼稚園は保育園に比べて職員配置が薄くなりやすい環境ですが、担任が一人でクラス全体を見ていてサポートがない場合、担任の負担は非常に大きくなります。
見学中に担任が昼食を取る時間が確保されていない、交代で席を外せる雰囲気がないなどの様子が見られた場合、配置の余裕がほとんど無い園である可能性があります。
若手とベテランのバランス・年齢層の偏り
園内の職員の年齢構成や経験年数のバランスを見ることも、ブラック園かどうかを判断するうえで重要です。極端に若い職員ばかりが多い園は、職員が定着せず離職率が高い可能性があります。
反対に、年齢層に偏りがありベテラン職員ばかりが多い園は、新人が育ちにくかったり、古い慣習が残っていて柔軟性に欠ける体質である可能性があります。
年齢や経験のバランスを確認することで、園の定着率や働きやすさを推測することができます。
行事の規模が大きすぎる
幼稚園は行事の多さが特徴ですが、規模が大きかったり、装飾が凝りすぎている園は、職員への負担が大きい傾向にあります。効率化の仕組み(前年度の小物の再利用や装飾の簡略化など)が語られない園は注意が必要です。
園見学などで「行事はどの程度の規模で行われていますか?」と聞いてみましょう。

私の友人(幼稚園教諭)が働いている園では「運動会の練習を4月からやっている」「この時代に組体操もやってる」などの話を聞きました。行事の規模が大きいほど、担任の負担も大きくなります。
職員研修や教育がほとんどない
職員の教育や研修にまったく力を入れていない園は、職員の成長を重視していない可能性があります。職員が使い捨てにされやすい環境であるため注意が必要です。
もしブラック園だったら…転職も一つの手段
冷静に考えながら、他の園に目を向けてみるのも選択肢の一つです。

でも、良い園がどこかなんて分からないし…
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園見学を積極的に行う
普段の業務で忙しいかもしれませんが、もし今後転職を考えているのであれば園を見学し、職員の雰囲気や園児への対応、園の環境などを自分の目で確かめてみましょう。
また、園見学を受け付けている園は、見学者を受け入れる余裕があるとも考えられるでしょう。
幼稚園教諭以外の仕事も探してみる
幼稚園教諭から異業種転職をする方も増えており、とくに事務職は人気職の一つです。筆者も保育士から保育事務へ転職しました。

最後に

ブラック幼稚園で働き続けると、身も心も擦り減ってしまいます。あなたがもし今の環境を変えたいと思っているのであれば、この記事を参考に自分に合った健全な職場環境を見つけてくださいね。
