保育現場にICTを取り入れるメリット|書類作成・連絡帳も効率アップ

保育士の業務は、保育そのものだけでなく記録や書類作成、保護者対応など多岐にわたり、負担が増える一方です。そんな中、近年注目されているのが保育現場へのICT導入です。
この記事では、ICTを保育現場に取り入れる具体的なメリットをご紹介します。

ICTとは?保育現場でどのように使われるのか
ICT(Information and Communication Technology)とは、情報通信技術を指します。保育現場では、パソコンやタブレット、専用アプリなどを使って、記録業務や情報共有を効率化する取り組みが広がっています。
主な活用方法として、
- 園児の健康記録や成長記録のデジタル管理
- 保護者への連絡やお知らせをスマートフォンアプリで通知
- 職員間の連絡・情報共有の迅速化
などが挙げられます。

私が勤めていた園もICTを導入し、日々の健康記録、連絡帳、日誌、指導案などの書類作成をデジタルで行っていました。もちろん紙に書く書類もまだありましたが、ICTを導入してからは確実に書類作成が楽になりました。
ICT導入で作成・管理可能な書類や記録(例)
1. 園児に関する記録
- 出席簿・登降園記録:タブレットやスマホアプリで簡単に打刻や管理が可能。
- 健康記録(体温・体調管理):デジタル入力により迅速な情報共有と履歴管理が可能。
2. 保育活動記録
- 保育日誌
- 指導案(月案・週案・日案など)
- 保育年間計画
など
デジタル化により記録の検索性向上、書き込みや修正も容易。
3. 保護者対応関連
- 連絡帳・お知らせ配信:専用アプリで園から保護者へ迅速かつ確実に情報を送信。
- 保護者アンケート:オンラインで実施・集計が可能になり、効率的に意見を収集。
※あくまで一例です
保育現場にICTを導入する5つのメリット

1. 業務効率の大幅アップ
紙の書類を削減し、デジタル管理することで書類整理や記録作業が劇的に効率化されます。例えば紙で記録を取ると保管場所が必要なのと同時に、過去の記録を探すのにも時間がかかりますが、ICT導入により検索機能を使って瞬時に必要な情報を取り出せます。記録業務の時間が短縮されることで、子どもと直接関わる時間を増やすことが可能です。
2. 保護者とのコミュニケーション強化
ICTを活用した保護者アプリを導入すると、園児の一日の様子や写真、緊急のお知らせなどを即座に共有できます。これにより、保護者はリアルタイムで園での様子を把握でき、安心感があります。また、欠席連絡や質問などもアプリ上で簡単にやり取りでき、保護者との信頼関係やコミュニケーションの質が格段に向上します。
3. 職員間の情報共有がスムーズに
ICTを使った情報共有システムにより、職員同士がリアルタイムで情報を共有できます。急な子どもの体調変化や連絡事項を瞬時に周知でき、情報伝達ミスを防ぎます。過去のデータや申し送り事項を手軽に確認できるため、新人教育や保育の質向上にもつながります。
4. 記録・管理の正確性が向上
手書きでの記録は誤字脱字や記入漏れ、紛失のリスクがありますが、ICT導入により入力ミスが減少し、デジタルデータとして安全に保存されます。もし入力ミスがあってもシステム上で簡単に修正ができ、入力作業も簡略化されます。また、バックアップ機能で情報を複数箇所に安全に保管できるため、災害や事故時でもデータを確実に守れます。
5. 保育士の働き方改革に貢献
ICTによる効率化で、残業や持ち帰り業務を大幅に削減できます。業務の負担が軽減されることで、職員のストレスや疲労も軽減され、働く意欲や職場満足度も高まります。その結果、職員の定着率が向上し、人材確保や長期的な保育の質向上にも良い影響を与えます。
ICTを導入している園を見つけるには?
1. 保育園の公式ホームページを確認
多くの園が自園のICT導入状況や取り組みをホームページで紹介しています。
2. 園見学に参加
保育園の説明会や園見学に参加し、実際にICT導入状況や使い勝手を直接確認しましょう。

3. 保育士の求人サイトを利用
ICT導入をアピールポイントとして掲載している求人も多いため、求人サイトで探すと見つけやすいです。
まとめ|ICT導入で保育の質と効率が向上

保育現場にICTを取り入れることは、業務効率化や保育の質向上、職員の負担軽減などさまざまなメリットをもたらします。もし「書類作成が終わらない…」「作業量が多くて保育に集中できない…」などの悩みがあれば、ぜひICTを導入している園も検討してみてください。