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潜在保育士が抱える不安とその理由は?復帰するための支援・園の探し方とは?

yura
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保育士資格を持ちながらも、現在保育の現場で働いていない「潜在保育士」の方々が増加しています。復職を考えているものの、さまざまな不安や理由から一歩を踏み出せない方も多いのではないでしょうか。

本記事では、潜在保育士の現状や復職をためらう理由、復職支援策、そして安心して働ける園の見つけ方について詳しく解説します。

yura(筆者)
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Profile
大学で4年間保育・幼児教育について学んだ後、保育士資格、幼稚園教諭一種免許を取得。卒業後は保育士として保育園で4年間担任を勤める(1・2・3歳児クラス経験あり)。結婚後は引っ越しを機に、幼稚園事務に転職。現在は時間に融通の利く幼稚園パート(保育補助)として勤務している。

潜在保育士とは?

潜在保育士とは、保育士資格を保有しているものの、現在保育士として働いていない方を指します。具体的には、以下のような方々が該当します。

  • 一度保育士として勤務したが、退職して現在は保育士として働いていない方
  • 保育士資格を取得したが、一度も保育士として働いたことがない方

潜在保育士の割合

厚生労働省のデータによると、2020年時点で保育士資格保有者は約167万人、そのうち現役で働いている保育士は約64万人であり、約60%以上が潜在保育士とされています 。

潜在保育士が離職した理由・復職しない理由

出典:「令和4年度版厚生労働白書-社会保障を支える人材の確保-

賃金の不満

厚生労働省の「令和6年賃金構造基本統計調査」によると、正社員の月収は277,200円で、1日8時間、1ヵ月21日勤務で計算すると約1,650円になります。(勤務年数・地域差あり)

これはあくまで「平均」です。「中央値」として考えると、もう少し低い金額となるでしょう。

また、他の職種の中でも保育士は賃金が低いです。処遇改善手当で給料が上がっているという話もありますが、実際には満足のいくものになっていないのが現状です。
※「令和4年度版厚生労働白書-社会保障を支える人材の確保-」を参考

仕事量の多さ

日中の保育業務だけでなく、行事の準備製作物の作成、さらには各種書類作成(連絡帳、保育日誌、週案、月案…)なども行っています。そのため、膨大な仕事量を勤務時間外に行わなければならない状況もあり、休憩時間も満足に取れない職場も少なくありません。
このような状態では、プライベートな時間をとることや、育児との両立なども難しく、泣く泣く離職に至るきっかけとなっています。

職場の人間関係

職場の人間関係に悩んだ結果、辞める決断をしたケースも多くあります。
女性が多い職場の空気感」、「園長・主任との折り合いが悪い」、「先輩保育士との力関係に疲弊」、「同僚同士のトラブルに巻き込まれる」など、人間関係のストレスは思いのほか大きな影響を与えます。小規模保育園などは職員の人数も少ないため、もし合わない人がいても逃げ場がないことが、精神的負担になることもあります。
また、保護者対応による精神的疲弊を感じることも。

出産・育児・介護などのライフイベント

出産・育児・介護などのライフイベントによって、一時的に仕事を離れたものの、そのまま復職せず潜在化しているケースも目立ちます。
自身の生活環境が変化し、従来の勤務スタイルでは家庭との両立が難しくなったために、やむを得ず保育業界を離れた方も多いのが現状です。

身体の不調

保育士は常に子どもと同じ目線で動き回ります。時には、走り回る子どもの後ろを追いかけたり、抱っこしたり、一緒に外遊びをしたりするので体に負担もかかります。潜在保育士の中には育児や介護は終えたが、その時には40代~50代という方も多いでしょう。若いときには乗り切れても、年を重ねるごとに限界を感じることも。

キャリアチェンジのため

「もっと自分に合った職種を探したい」「保育士資格を活かして、児童支援員やベビーシッターなど別の形で子どもと関わりたい」と考え、転職を決断するケースも一定数存在しています。

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潜在保育士への復職支援策

就職準備金貸付制度

再就職に必要な費用(引っ越し費用、通勤用自転車の購入費、被服費など)を最大40万円まで無利子で貸し付ける制度があります。2年間保育士として継続勤務すれば、返還が免除されます 。ただし、貸付けを行う条件などがあるため、詳しい内容はお住いの地域のホームページなどで確認してみてください。

保育所復帰支援資金

未就学児を持つ潜在保育士が復職する際、子どもの保育料の一部(半額、月額27,000円以内)を無利子で貸し付ける制度です。​こちらも、2年間の継続勤務で返還が免除されます。こちらも、詳しい内容はお住いの地域のホームページなどで確認してみてください。

保育士・保育所支援センターの活用

各都道府県に設置されている保育士・保育所支援センターでは、再就職に関する相談、求人情報の提供、研修の案内などを行っています。​これらのセンターを活用することで、復職への不安を軽減することができます。
詳しくはこちら(保育士・保育所支援センター等の連絡先)に全国の保育士・保育所支援センターの連絡先が掲載されています。

離職保育士届出制度

この制度では、前述した「保育士・保育所支援センター」に届け出ることで、保育人材コーディネーターが就職から採用までをサポートしてくれる制度です。在職中の方も登録可能とされています。

園の探し方

復職を考える際には、自身のライフスタイルや希望に合った園を見つけることが重要です。​

勤務条件の確認

自身のライフスタイルに合った勤務条件(勤務時間、シフト、休日など)を確認しましょう。​柔軟な勤務形態を提供している園も増えてきています。 ​

職場の雰囲気や人間関係のチェック

園の雰囲気や職場の人間関係は、長く働く上で非常に重要です。​可能であれば、事前に園を見学し、職場の雰囲気を感じ取ることをおすすめします。 ​

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保育方針や理念の理解

園の保育方針や理念が、自身の考え方と合っているかを確認しましょう。​共感できる理念のもとで働くことで、やりがいを感じやすくなります。

復職を考えているものの、どのように求人を探せばよいかわからない方には、保育士専門の転職支援サービスの利用をおすすめします。​専門のキャリアアドバイザーが、希望条件に合った求人の紹介や、履歴書の添削、面接対策などをサポートしてくれます。​

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まとめ

潜在保育士の方々が復職をためらう理由はさまざまですが、現在では多くの支援策が用意されています。自身の状況や希望に合った支援を活用し、安心して働ける園を見つけられることを祈っています。

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