朝、園に行くのがつらい…やる気が出ない保育士さんへ

「子どもは好きなのに、急にやる気が出なくなった…」

「今日も園に行かなきゃいけないのか…」
それでも休めるわけではないから、なんとか気持ちを切り替えて出勤する。
もし今、あなたがこんな状態なら、それは決して珍しいことではありません。
この記事では、保育士が「やる気が出ない」と感じる主な理由、リフレッシュ方法・対処法などについて、現場経験者の視点から整理していきます。

やる気が出ないのはおかしいこと?

結論から言うと、保育士としてやる気が出なくなることは、決しておかしいことではありません。
保育士の仕事は、「子どもが好き」「やりがいがある」といったイメージで語られることが多く、やる気が出ない状態になると、自分を責めてしまう人が少なくありません。
しかし、実際の保育現場は感情労働の連続です。常に子どもや保護者、同僚の目を意識しながら動き、気を張った状態が続きます。子どもの命を預かる以上責任が重く、体力的にも精神的にも負担が大きい仕事です。
そうした環境で長く働いていれば、やる気が落ちる時期があっても不思議ではありません。
保育士がやる気を失いやすい主な理由

人間関係による消耗
園内では常に誰かに見られている感覚があり、小さなミスでも強く注意されたり、雰囲気の悪さに気を遣ったりする場面が少なくありません。意見を言いづらい空気や、園長・主任との価値観の違いに悩む人も多いでしょう。
子どもは好きでも職場の人間関係が合わないと、園にいること自体がつらくなってしまいます。その結果、仕事が嫌というより「園に行くのがしんどい」と感じ、やる気が削られていくのです。
業務量の多さ
保育の仕事は、子どもと関わる時間だけで成り立っているわけではありません。日々の保育に加えて、書類作成、行事準備、掃除、会議、保護者対応など、業務は多岐にわたります。
常に時間に追われ、終わらないとサービス残業や持ち帰り仕事が続くこともあるため、仕事への前向きな気持ちは少しずつ失われていきます。
これはやる気の問題というよりは、キャパシティを超えた業務量が原因であることがほとんどです。
給与や待遇への不満が積み重なっている
仕事の責任や業務量に対して、給与が見合っていないと感じると、「これだけ頑張っても変わらない」という無力感が生まれやすくなります。
特に、
- 残業や持ち帰り仕事が当たり前になっている
- 昇給がほとんど感じられない
といった状況が続くと、仕事へのモチベーションを保つのは難しくなります。
保育士は、やりがいで続けることを期待されがちな職種ですが、生活が成り立たなければ、心に余裕を持つことはできません。

園にも取りますが、保育士は役職に就かないかぎり昇給がほとんどないです…。
バーンアウト(燃え尽き症候群)の可能性
やる気が出ない状態が長く続いている場合、バーンアウト(燃え尽き症候群)に近づいている可能性もあります。
バーンアウトとは、強い責任感を持って仕事に向き合ってきた人ほど陥りやすい状態で、
「もう頑張れない」「以前のような達成感を感じられない」といった感覚が特徴です。
保育士は、子どもの安全や成長に対して常に高い意識を求められる仕事です。真面目で責任感のある人ほど、無理をしてでも踏ん張り続けてしまい、気づいた時には心が限界に近づいていることがあります。
この段階で「もっと頑張らなきゃ」と自分を追い込むと、回復に時間がかかる場合もあります。やる気が出ない状態が続いているなら、心が休息を求めているサインだと思い、一度立ち止まって考えることが大切です。
責任の重さによる心身の疲労
保育士は、子どもの命を預かる仕事です。常に事故のリスクを意識し、保護者対応にも神経を使いながら働く必要があります。その緊張状態が毎日続くことで、心も体も休まる時間がなくなってしまいます。
このような場合、やる気が出ないというよりも、すでにエネルギーが使い切られている状態だと言えるでしょう。
理想と現実のギャップ
「もっと子ども一人ひとりと丁寧に関わりたい」「落ち着いた保育をしたい」と思っていても、現実は行事や書類、雑務に追われる日々。理想としていた保育とのギャップに苦しむ人も多くいます。

私の感覚だと、保育士試験を受けて資格を取った実習経験のない保育士さんほど、現場を見て理想とのギャップに苦しんでいるイメージがあります。
やる気が出ない自分を責めなくていい

やる気が出ない状態は、怠けているからでも努力が足りないからでもありません。
多くの場合、今の働き方や職場環境が、その人に合っていないことを示すサインです。
それにもかかわらず「もっと頑張らなければ」と無理に自分を追い込んでしまうと、心身の不調につながる可能性があります。
まずは、疲れていることを認めてあげることが大切です。
リフレッシュ方法・対処法

仕事から完全に離れる時間を作る
まず意識してほしいのは、仕事から完全に離れる時間を作ることです。
カフェで過ごす、散歩をする、好きな音楽を聴く、本を読む、趣味に没頭するなど、なんでも構いません。
短時間でもいいので、園のことを考えない時間を意識的に持つようにしてみてください。保育士としての自分から一度距離を置くことで、気持ちが少し楽になることがあります。
良質な睡眠を得るための夜の習慣を整える
ストレスが溜まると眠りが浅くなり、寝不足になるほどストレス耐性はさらに低下していきます。
シャワーではなくお風呂に入る、カフェインの摂取を控える、寝る前はスマホを見ない、部屋を暗くして眠りやすい環境を整えるなど、ちょっとした工夫で睡眠の質は大きく改善します。
信頼できる人に話す
信頼できる人に話を聞いてもらうのも効果的です。同じ保育士でなくても、家族や友人など、安心して話せる相手であれば大丈夫です。言葉にすることで、自分の気持ちが整理されることもあります。
カウンセリングを受ける
外部機関に相談するのも一つの手です。
- 地域の医療機関
- 働く人のこころの耳相談(厚生労働省)
- メンタルヘルス不調や、ストレスチェック制度、過重労働による健康障害の防止対策などについての相談を受け付けています。
- こころの健康相談統一ダイヤル(厚生労働省)
- 全国どこからでも共通の電話番号に電話すれば、電話をかけた所在地の公的な相談機関((各自治体が運営する精神保健福祉センターや福祉協会など)に接続されます。
それでもつらいなら、環境を変える選択肢もある
リフレッシュをしても職場の根本的な問題が原因であれば、どれだけ頑張っても状況は変わらないことがあります。
そのような時は、園を変える、働き方を見直すといった選択肢を考えることも、決して逃げではありません。環境が変わるだけで、驚くほど気持ちが軽くなるケースもあります。

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今の園だけがすべてではありません。他の選択肢を知るだけでも、心に余裕が生まれることがあります。
保育の経験を活かしつつ、現場から離れるという選択

子どもと直接関わる保育現場は体力的・精神的な負担が大きい一方で、保育の知識や現場理解そのものには、大きな価値があります。
私は正社員保育士を辞めた後は、保育事務として働いていました。
保育事務は、
- 保育現場の流れを理解している
- 保育士の求めていることが分かる
- 書類や保護者対応に慣れている
といった点で、元保育士の経験が評価されやすい職種です。「保育の仕事は好きだけれど、現場の働き方がつらい」と感じている人にとっては、無理のない選択肢になることもあります。

一度、保育業界から離れるという選択も間違いではありません
一方で、保育業界そのものから少し距離を置きたいと感じる人もいるでしょう。
保育士として培ってきた経験は、
- 対人対応力
- 調整力
- 責任感
- マルチタスク能力
など、異業種でも評価されやすい要素を多く含んでいます。
事務職や販売職など、保育とは違う環境で働くことで、「自分はかなり無理をしていたんだ」と気づく人も少なくありません。
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最後に

朝、園に行くのがつらい、やる気が出ないと感じるのは、あなたが弱いからではありません。
今の環境が、たまたま合っていない可能性が高いだけです。
保育士としての価値は、一つの園で決まるものではありません。
無理を続ける前に、少し視野を広げてみることも、自分を守る大切な行動です。
