年長クラスは保育士泣かせ?行事・就学準備…最後の1年のリアル&辞めたいと感じたら…

年長クラスって大変そう…

年長クラスは責任が重いから不安…
そんな声をよく耳にします。実際、年長児の担任は保育士の中でも特に多忙で、精神的にもプレッシャーの大きいポジションです。私も保育士時代、園長との面談で次年度の希望クラスを聞かれましたが、年長クラスは希望しなかったですね…。
この記事では、年長クラスの保育がなぜ「保育士泣かせ」と言われるのか、私が年長クラスの先生から聞いた理由とリアルな苦労、そしてやりがいについても詳しくお伝えします。

年長クラスの保育士が「大変」と感じる理由

1. 行事ラッシュで準備が膨大
年長クラスは1年間を通じて大型行事が集中します。年長クラスにとっては保育園最後の1年なので、やはり「年長さんが主役!」という雰囲気もありますね。
- 遠足
- 運動会
- クリスマス会
- 生活発表会(劇・合奏・合唱など)
- 卒園式
など
準備や練習だけでなく、衣装・装飾・プログラム作成など細かい作業もすべて担任が主導するため、業務量が一気に増加します。
2. 就学準備のプレッシャー
保護者からの期待も大きく、「うちの子は小学校でやっていけるのか」という相談が増えるのも年長の特徴です。
- 学習面(ひらがなの読み書き、時計の読み方…など)
- 生活面(自分のことは自分でする、時間を意識して行動する…など)
- 集団行動やルールの理解
- 小学校登下校に向けて交通ルールの理解
など
「小学校の先生に引き継げる状態まで育てなければならない」というプレッシャーを感じる人も。
3. 保護者対応が繊細になる
卒園が近づくと保護者の感情も複雑になります。進学への不安、子どもの成長への感動、他の園児との関係性など、さまざまな悩みが出てくるので対応がより慎重さを求められます。
4. 小学校とのやりとり
就学に向けて、担任はクラスの子どもたちが入学するすべての小学校とやり取りをしなければいけません。子どもたちの様子や発達状況を共有することで、小学校での生活を継続して支えることができます。
また、子どもたちに小学校での生活を意識してもらうために、年長クラスで小学校見学へ行くこともあります。
5. 「最後の1年」という責任感
「この子たちを送り出すのは自分なんだ」という責任感が強くなる年長担任。その分、「失敗できない」「何としても思い出に残る1年にしたい」という想いが、プレッシャーとなってのしかかることも。
年長クラス担当が乗り越えるべき壁
● スケジュールとタスクの自己管理
タスクが重なりがちな年長担任は、自分でスケジュールを管理し、優先順位を付けて仕事を進める力が必要です。
● チーム連携
行事準備や保護者対応などは一人で抱え込まず、他のクラス担任やフリー保育士との連携が重要です。
● 自分自身の感情との向き合い方
卒園に近づくにつれ、子どもとの別れを考えると涙が出てしまうことも。そうした感情と向き合いながら、プロとして子どもたちに安定した関わりを提供するバランス感覚が求められます。
年長担任だからこそ味わえるやりがい

◆ 子どもの成長を実感できる
- できなかったことができるようになる
- 友達との関係性が深まる
- 卒園式での立派な姿
これらを間近で見守れるのは年長担任の特権です。
◆ 保護者からの感謝がダイレクトに伝わる
卒園のタイミングでは、保護者からの感謝の言葉や手紙、プレゼントなどが寄せられることも多く、自分の仕事が誰かの人生に大きな影響を与えたことを実感できます。
◆ 子どもたちとの関係性が深く、一生の宝になる
「せんせい、ありがとう」「またあそぼうね」――子どもたちからの言葉は、どんな苦労も報われる瞬間です。
年長クラスがつらい…と感じたら
1人で抱え込まない
職場内で信頼できる先輩や同僚、主任に相談すること。共有するだけでも気持ちが軽くなります。
休めるときにしっかり休む
体力勝負な一年だからこそ、オンオフの切り替えは重要です。
園の方針や支援体制を見直す
もし職場全体でサポート体制が不十分な場合、今後の働き方を見直すきっかけになるかもしれません。
転職も視野に入れるという選択
年長クラスでの経験を経て、
- 「もっと子どもに寄り添いたい」
- 「もう少し落ち着いた保育がしたい」
- 「サポート体制がしっかりした園で働きたい」
と感じた場合は、転職もひとつの前向きな選択です。年長クラスなら、次年度はクラスの持ち上がりもなく、タイミングも丁度いいのではないでしょうか。
◆ 転職サイトを活用して情報収集
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登録は無料なので、気軽に始めてみましょう。

まとめ

年長クラスの担任は、保育士としての力が試される一年であると同時に、最も成長を感じられる貴重な時間でもあります。大変さは確かにありますが、それを乗り越えた先には、保育士としての大きな達成感と子どもたちとの深い絆が待っています。
「つらい」と感じたときは、自分を責めず、まずは休息と周囲のサポートを活用しながら、自分に合った働き方を見つけていきましょう。